「りゅうおうのおしごと♪」将棋初心者にはわかりづらいシーンを解説
スタンディングオベーショーンの中惜しまれつつ閉幕した「りゅうおうのおしごと♪」。
非常に魅力的なヒロインが数多登場する一方、あまりにも専門的すぎる将棋描写が話題を呼びました。
今回は将棋素人にはわかりにくかったかな? という将棋シーンをプロチーム専属将棋アドバイザーの私が解説しようと思います。
第一話。愛弟子あいちゃんの王手に対し、主人公が7六香と指したシーン
【解説】
主人公はここでの王手に対し「オベリスクの巨神兵」を召喚すれば自分の勝利が確定することを読み切っていました。
しかし、それはあまりにも大人げない一手。観戦中の方も興ざめするというもの。ゆえに7六香と打ったのです。
素人目には信じられない行為かもしれませんが、将棋は“礼”を重んじるスポーツなのです。
第五話。清滝桂香の8六飛車に対し、夜叉神天衣が「たるんでるわよ。」と言い4四桂とプレイした場面
【解説】
あちゃ〜。これは確かにたるんでますね。
序盤での8六飛車はかなり強い一手。そのため、これをプレイする場合あらかじめ相手に“読書感想文”を400字詰め原稿用紙3枚分提出しなければならないのです。
これはルールブックには明記されてはいませんが、将棋プレイヤーの中では暗黙の了解。
しかし、清滝桂香は日々の疲れからかこれを怠った。ゆえに夜叉神天衣はそれとなく非難したのです。